こんにちは。市役所職員をやめて起業したハチクマといいます。
このページでは私が市役所職員をやめて起業した経験を書いていきます。
今回は、「起業の準備はいつから?」についてです。
起業を意識している方が、「いつから準備をすればよいか」「どれくらい準備をしたらよいのか」という疑問の参考になれば幸いです。
ざっくり要約
〇転職と違い、起業準備の期間は自分で決められる
〇やめたいかも準備期間
最終的に辞めない可能性もあると思いながらする準備(5年前~2年半前まで)
仕事全般に使える知識の習得
〇ちょっと本気かも準備
本気で起業を検討し、始めた起業準備(2年半前から退職を正式に決める前まで)
起業について調べ、事業を決定
〇本格準備
退職決定後の本格準備(退職を決定してから操業まで)
退職の手続きや事業立ち上げの本格準備
〇どれだけ準備期間を取ればよいか
1年以上の準備期間を取った方が良い。
転職と違い、起業準備の期間は自分で決められる
転職の場合、転職先の企業があるため自分のペースだけで予定を勧めることはできません。
転職先の求人のタイミングに合わせなければなりませんので、ゆっくりじっくり準備をするわけにはいきません。
それに対して、起業は自分の気持ち一つです。
極端な話、今日退職して明日から起業をすることも可能ですし、20年間じっくりと準備をして結局起業しないということも可能だと思います。
言い換えれば踏ん切りがつかずにずっと起業できないということもありますが・・・。
どのくらい準備期間を取ったのかは最後に詳しく示しますが、まずは私がいつから準備をしていたかを書いていきます。
わかりやすいように、私の本気度別に準備期間を以下の3つに分けてみました。
- やめたいかも準備期間
- ちょっと本気かも準備期間
- 本格準備期間
この3つに分けて私の起業準備を振り返ってみたいと思います。
やめたいかも準備期間・・・仕事全般に使える知識の習得
仕事でいやなことがあったり、現状に満足できないとき「仕事辞めたい」と思うことがあります。
部署によっては日々クレームを受け続けることがあったり、職場内での人間関係に疲れてしまうことがあります。
私はそういう時に、何か資格や仕事に役に立ちそうなことを勉強していました。
当時はそうすることで「やめても大丈夫なようにしよう」と考え、少し現実逃避をしていたかもしれません。
今振り返ってみると、起業なんてことは全く考えていないこの時期の資格勉強や勉強した知識が起業の際に約に立ったように思います。
現実逃避が動機なのであまり褒められたものではないかもしれませんが、結果的にはとても良かったと思っています。
このような準備は起業準備というにはかなり遠い感じはしますが、「やめたいかも・・・」と思った時の行動は、れっきとした起業準備だったように思います。
ちなみに資格の部分で書きましたが、この時期に勉強したのは簿記です。また、会社法なども少し勉強しました。
次の段階である「ちょっと本気かも準備期間」になると、だんだん直接的な準備が多くなってきます。
その段階まで来ると、目標に向かって関連性のあることにしか目がいかなくなりますし、全般的な資格や知識の取得には目が向かなくなる気がします。
そのため、定まっていない時期である「やめたいかも準備期間」は貴重な時間かもしれません。
また、ぼんやりとした時期にしかできない転職全般に関する調査や会計知識などの習得は、転職や起業に向けての自分の気持ち固めだったような気がします。
もし、自分の気持ち定まっていないのであれば、このような期間を設けて気持ちを固めていくのが良いかもしれません。
ちょっと本気かも準備期間・・・起業について調べ、事業の決定する
私の場合、「やめたいかも準備期間」を過ごしていた後で、「ちょっと本気で起業しようかな」という時期が来ました。
起業の2年半前くらいの時期です。ちょうど人事異動があり、仕事がリセットされるタイミングでした。このタイミングで、「ひとつ本気で検討してみよう」と考えるようになりました。
さて、本気で起業を検討しようかなと思いましたが、そもそも「起業とはなんぞや」ということも分かっていませんでした。
安定志向職業の代名詞のような市役所職員からすれば、起業は真逆の世界で、イメージ的には「ギャンブル・伸るか反るかの世界」といったイメージでした。
そこで、起業ってどうやってやるかを調べてみました。
当時もネットでググれば、起業に関する情報はたくさん出てきましたので、まずはネットで情報収集し、同時に起業に関する雑誌や本などでも情報収集しました。
※私が参考にした情報や本などについては、あらためてまとめさせてもらいます。
他の方の起業体験談や起業事例を見ながら、起業に関連する成功談や失敗談、各種手続きや必要なことを調べていきました。
そうすることで、自分の場合は何が必要か、どんな手続きが必要かといったことを確認していきました。
次の段階として、起業に関する知識を得ながら、少し遅れる形でどのような事業をするか考え始めました。
事業の決め方については別の記事「市役所をやめて起業するときに、どうやって業種を考えたか」で詳しく書いていますので省略します。
事業の候補が絞られてきた後は、それぞれの事業候補の採算性や初期コスト、将来性などを考えていきました。
別の記事でも書きましたが、この作業はワクワクしてとても楽しかったです。これから起業を目指される方にはぜひ楽しんでいただきたい時間です。
ただ、事業候補を考える作業は、楽しいがゆえにいつまでも続けていたい準備になってしまします。
私もついつい楽しい時間に浸っていたい気分にとらわれていたのですが、「このままでは進まない」と思い、方向性をしっかり決めて先に踏み出しました。
本格準備期間・・・創業に向けていよいよ本格始動
退職を決意してからはいよいよ本格準備に入りました。
私の場合本格準備の期間は約1年程度
絞られた事業候補について、より具体的な検討を行いました。商品・サービスの具体的な内容について詳細に考えていきました。
その後、事業内容について具体的に起業支援をしてくれる機関に出向き、自分の事業内容や起業についてのアドバイスをもらいました。
また事業をすすめるのに必要な協力事業者の方に話を聞きに行ったり、もし起業した場合は協力してもらえるか打診しました。
たまたまですが金融機関の方ともお付き合いがあったので、仮の話として融資について相談しました。事前に相談してあったので、創業時にはスムーズに融資を受けることができました。
私は自宅ではないところに事務所を置こうと思っていたので、事務所の目星をつけるのもこの頃に行いました。
この頃は起業準備と同じく退職準備が大変でした。仕事の引継ぎや退職意思の伝達、お世話になった人へ退職することを伝えることなどにたくさん時間を費やしました。
実際に退職意思を職場に伝えて、退職が確定すると何かと気ぜわしくなったのを覚えています。
退職直前には創業に必要な書類も準備し、退職後すみやかに創業できるようにしました。
本格準備の機関では、創業前にできることは全部やっておくといった感じでした。
以上が私の準備期間とその間に何をしたかになります。
最後に
どの時点からを起業準備というかは考え方次第ですが、私の感覚的には1~2年程度の時間をかけて起業に至ったという感じです。
ちなみに、公務員の起業体験談は企業勤めの脱サラ起業体験談と比べると圧倒的に数が少なく、しかも元市役所職員の起業体験談はとても少なかったです(いまはどのくらいあるのか知りませんが・・・)。
そのため、市役所職員が起業してうまくいくのかなという不安はかなりありました。
そのような不安を幾分か軽くしたり、皆さんの判断材料として活用されれば幸いです。
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