ざっくり要約
こんにちは。市役所職員をやめて起業したハチクマといいます。
このページでは私が市役所職員をやめて起業した経験を書いていきます。
今回は、「元市役所職員が起業したときのメリット、デメリット」についてです。
それではさっそく要約です。
私の感じたメリットとデメリットは以下のとおりです。
これは私自身の人間性やとらえ方によるものです。
皆さんに共通することではありませんので、あらかじめご了承ください
私自身はメリット・デメリットを強く感じたことはありませんが、
ふとした瞬間に感じたものです。
メリット
- なんとなく信用がある
- 各種行政手続きや補助金申請などの書類作成に抵抗感が少ない
デメリット
- 役人嫌いの人には嫌われる
- 少しなめられる
- どこか公共的・役所的な考え方をしてしまう
ちなみに起業して5年ほどすると、元市役所職員であったことの影響はほとんどなくなりました。
メリット なんとなく信用がある
やめるとわかるのですが、やはり公務員は信用力が高いです。
市役所を退職しても、元市役所職員だということで「とりあえず怪しい人ではなさそう」と思ってもらえます。
しかし実際のところ、インターネットで顔を見たこともない人と仕事をすることが多い時代ですので、元市役所職員の信用があって仕事がうまくいったということはあまりありません。
ただ、たまに対面でお客様に仕事をいただく際に、元市役所の職員とわかると警戒感が薄れる場合があります。
後述するデメリットにある「役人嫌いの人」もいますので、あまりこちらから積極的に「元市役所の職員です!」とは言いませんが、適切なお客様に適切なタイミングで話すとよい場合もあります。
ということで、「ものすごく信用があって仕事がうまくいく!」とはなりませんが、「あぁ、なんとなく信用あるよね」という程度のメリットを感じます。
メリット 各種行政手続きや補助金申請などの書類作成に抵抗感が少ない
起業の際には、創業届や各種届け出が必要になります。
どんな書類が必要で、いつまでにどこに出さなければいけないかということは、市役所勤めだったことでスムーズに行うことができたと思います。
起業してから他の小規模事業者の方々と話をすると、書類作成や提出が苦手で時間がかかったり、人に頼むことでお金を払ったりされる方もいます。
事務仕事に抵抗がないのが市役所職員ですので、この点はメリットだと思います。
また、補助金申請なども書類がたくさんあって大変ですが、割と苦になりません。
小規模事業者にとって補助金は事業を展開していくのにとても重要だと感じます。
そんな補助金申請をスムーズにこなせるのはとても有利だと感じました。
起業しても行政書類作成はことあるごとに必要ですので、事務屋の強みは大きなメリットだと思います。
デメリット 役人嫌いの人には嫌われる
市役所で働かれている人は多かれ少なかれ役所に攻撃的な人と会ったことがあると思います。
私も市民課にいた経験があるので、当時、とにかく役人の存在が許せない人たちに会ったことがあります。
起業後もそのような人に出会うことはあります。
お客様ではなかったのですが、私が元市役所職員であることを知ってから、ネチネチと嫌味を言われ続けたことがあります。
相手にしても得はないのでスルーすることに徹しましたが、親の仇なのかな?と思うほどでした。
現時点ではたいしたデメリットではありませんが、場合によっては大きなデメリットになるのかなと思います。
デメリット 少しなめられる
市役所職員のとき、事業者の方から「役人は値段を知らない」と言われたことがあります。
入札等があるにしても、役所は高く買うといった傾向はあると思います。
それゆえ、役人は値段に無頓着、無知であるという考えが一部の事業者にはあります。
またお役所仕事しか知らないから世の中の常識を知らないと高を括られることがあります。
なめられているだけであればたいしたことはないのですが、価格交渉でふっかけられる場合があるので注意する必要があります。
それほどたくさんの場面に出くわしたわけではありませんが、数回そのようなこともありました。
私の場合、ものを買うときには自分が元市役所職員であることは伝えないようにしています。
デメリット どこか公共的・役所的な考え方をしてしまう
自分では起業したときに、これからは利益をあげてお金を稼いでいくことが最重要になるとわかっているつもりでした。
しかし、最初の1~2年は収益の主軸も定まっていないのに、気づかないうちに事業に社会貢献性を持たせることを考えてしまいました。
自分の事業にコミュニティビジネスやソーシャルビジネス的な側面を入れて、自分の事業で社会が良くなるようにと考えていました。
そのこと自体は素晴らしいですし、そうやってご活躍されている方々は素晴らしいと思います。
私も一時そのような考え方・方向性を持とうとしたことがあります。元市役所職員だったからこその思考だと思います。
ただ、ビジネスの軸が定まらずしっかりと稼げていない状況でそのようなことを考え、手を出してしまったのは良くありませんでした。
機会があれば書きますが、私はそのような考え方でセミナーやソーシャルビジネスを支援するワークショップのようなものに参加し、結果、売り上げを大きく落とし、たくさんの時間を無駄にし、精神的なストレスを抱えるという失敗をしてしまいました。
その失敗は反面教師として、その後に役に立つ失敗でしたので、今となればよかったと思います。
当時としては笑えない状況に陥ってしまいましたが・・・。
もちろん、これからソーシャルビジネスを立ち上げる方を否定するつもりは一切ありません。
私の場合は、もともと利益を出す事業をしようとしていたのに、市役所の公共的な発想から抜けきれなかったことが問題でした。
これは市役所職員であったことのデメリットというより、私の考え方の甘さかもしれません。
しかし、市役所職員から起業される方の中には、似たような感覚をお持ちの方も多いと思いますのでデメリットとして挙げさせてもらいます。
まとめです。
- うっすらとした信用力はあるし、事務仕事に抵抗がないのは◎
- 役所嫌いの人には変わらず嫌われるけど、あんまり事業に影響なし
- 場合によってはちょっとなめられるので、価格交渉の際には知られないようにしている
- 利益を追求する感覚が公益的な視点に引っ張られすぎてしまったのは失敗
以上が、元市役所職員が起業したときのメリット、デメリットの話になります。
あくまでも私の事業の場合に限りますので、かなり狭い話となってしまいますが、、、。
市役所職員の方が起業の際の参考になれば幸いです。
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